場合の数・確率を解くにあたって、、
場合の数・確率は記述問題と答えだけタイプの問題で性質がかなり異なってくるイメージがある.記述問題では,どちらかというと一般化($n$など文字を用いた)されたタイプが多い.そのため,答えだけの答えの数字を求めるタイプは我慢強く解けば正解することもある.では,一般化された問題にどう取り組むか,ということは後日見てみよう.
問題(都合上文言を変えております)
$N=25200$とする.
(1) $N$を素因数分解せよ.
(2) (ア)$N$の正の約数は全部で何個あるか.
(イ) (ア)のうち,偶数は何個あるか.
(ウ) (ア)のうち,3の倍数は何個あるか.
(エ) (ア)のうち,6の倍数は何個あるか.
(3) $N$の正の約数の総和はいくつか.
(4) $N$の正の約数のうち2の倍数でも3の倍数でもないのものの総和はいくつか.
【近畿大学 2009】
解答
(1) $N=2^4\cdot3^2\cdot5^2\cdot7$
(2)(ア) $N=2^4\cdot3^2\cdot5^2\cdot7$であるから,$N$の正の約数は$2^a\cdot3^b\cdot5^c\cdot7^d$の形で表すことができる.
$a, b, c, d$の値はそれぞれ$0≦a≦4$,$0≦b≦2$,$0≦c≦2$,$0≦d≦1$を満たす整数となる.
よって,$a$は5通り,$b$は3通り,$c$は3通し,$d$は2通りとなる.よって,$N$の正の約数は全部で
$5×3×3×2=90$個
(イ) $2^a\cdot3^b\cdot5^c\cdot7^d$が偶数となるのは,$1≦a≦4$の場合であるから,(アと同様に解くと,
$4×3×3×2=72$個
(ウ) $2^a\cdot3^b\cdot5^c\cdot7^d$が3の倍数となるのは,$1≦b≦2$の場合であるから,(ア)(イ)と同様に解くと,
$5×2×3×2=60$個
(エ) $2^a\cdot3^b\cdot5^c\cdot7^d$が6の倍数となるのは,$1≦a≦4,1≦b≦2$の場合であるので,(ア)(イ)(ウ)と同様に解くと,
$4×2×3×2=48$個
(3) $N$の正の約数は
$(2^0+2^1+2^2+2^3+2^4)(3^0+3^1+3^2)(5^0+5^1+5^2)(7^0+7^1)$
を展開した項にすべて1回ずつ現れるから,$N$の正の約数の総和は
$(2^0+2^1+2^2+2^3+2^4)(3^0+3^1+3^2)(5^0+5^1+5^2)(7^0+7^1)$
$=31\cdot13\cdot31\cdot8$
$=99944$
(4) $2^a\cdot3^b\cdot5^c\cdot7^d$が2の倍数でも3の倍数でもないのは,$a=0$,$b=0$,すなわち$5^c\cdot7^d$と表される場合でもあるから,(3)と同様に考えて,求める総和は
$(5^0+5^1+5^2)(7^0+7^1)=31\cdot8=248$
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