問題
出る目の確率が次のようさいころが1つある.
・1,3の目が出る確率はそれぞれ $\dfrac{1}{12}$
・5の目が出る確率は $\dfrac{1}{3}$
・2,4,6の目が出る確率はそれぞれ $\dfrac{1}{6}$
そこで,さいころを1回振り,出た目を$A$とし,$A$を3で割った余りを$X$とする.次にもう1回さいころを振り,出た目を$B$とし,$A+B$を3で割った余りを$Y$とする.
(1) 事象$X=Y=0$が起こる確率を求めよ.
(2) 事象$X+Y=3$が起こる確率を求めよ.
(3) 事象$X+Y=3$が起こったという条件のもとでの,$X=1,Y=2$である条件付き確率を求めよ.
【宮崎大学 2005】
解答
(1) $X=Y=0$となるのは,$A,B$がともに3で割り切れるときである.すなわち,
$(A, B)=(3, 3), (3, 6), (6, 3), (6, 6)$
のときであるから
$P(X=Y=0)=\dfrac{1}{12}×\dfrac{1}{12}+\dfrac{1}{12}×\dfrac{1}{6}+ \dfrac{1}{6}×\dfrac{1}{12}+\dfrac{1}{6}× \dfrac{1}{6}=\dfrac{1}{16}$
(2) $X+Y=3$となるのは,[1]$X=1, Y=2$または[2]$X=2,Y=1$のときである.
[1]$X=1,Y=2$のとき
$(A, B)=(1, 1),(1, 4),(4, 1),(4, 4)$のときであるから
$P(X=1,Y=2)= \dfrac{1}{12}×\dfrac{1}{12}+\dfrac{1}{12}×\dfrac{1}{6}+ \dfrac{1}{6}×\dfrac{1}{12}+\dfrac{1}{6}× \dfrac{1}{6}=\dfrac{1}{16}$
[2]$X=2,Y=1$のとき
$(A, B)=(2, 2), (2, 5), (5, 2), (5, 5)$のときであるから
$P(X=2, Y=1)=\dfrac{1}{6}× \dfrac{1}{6}+ \dfrac{1}{6}× \dfrac{1}{3}+ \dfrac{1}{3}× \dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{3}× \dfrac{1}{3} = \dfrac{1}{4}$
[1],[2]から,$X+Y=3$となるのは $\dfrac{1}{16}+\dfrac{1}{4}=\dfrac{5}{16}$
(3) $X+Y=3$となる事象を$E$,$X=1, Y=2$となる事象を$F$とする.
(2)から
$P(E)=\dfrac{5}{16}$,$P(E\cup F)=P(F)=\dfrac{1}{16}$
よって,求める条件付き確率は
$P_E(F)=\dfrac{P(E\cup F)}{P(E)}=\dfrac{\dfrac{1}{16}}{\dfrac{5}{16}}=\dfrac{1}{5}$
余談
2006~2014年入試が旧課程となっておりますが,2005以前も旧々課程となっており複素数平面が数学Bにあったりしました(2015年入試より数学IIIで復活).今回の問題はその名残がある条件付き確率確率の問題(2005年)となっております。
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