微分・積分(数学III) 不等式の証明 和の極限値 【2012 新潟大学】

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微分・積分の定番問題

 不等式の証明→証明を利用した極限値の利用というのは定番問題である。このタイプが出た場合は完答を目指していきたい。証明で注意すべき点は,定義域の端での極限値を調べることではないだろうか。極限値を求める問題では,証明した不等式をどう利用すれば、求めたい式の不等式を完成させられるかの練習が必要になるだろう。

 受験当日でもしかしたら、(1)の不等式が解けない場合もあるだろう.(1)が解けていない状況であっても,(1)で与えられた不等式を利用することで(2)以降の問題を解くことも可能である.あきらめずに取り組んでもらいたい.

 次の問いに答えよ.

(1) 実数$x≧0$に対して,次の不等式が成り立つことを示せ.

       $x-\displaystyle\frac{1}{2}x^2≦\log(1+x)≦x$

(2) 数列{$a_{n}$}を

       $a_{n}=n^2\displaystyle\int_{0}^{\displaystyle\frac{1}{n}}\log(1+x)dx     (n=1, 2, 3, ・・・)$

  によって定めるとき,$\displaystyle\lim_{n \to \infty}a_n$を求めよ.

(3) 数列{$b_n$]}を

       $b_n=\displaystyle\sum_{k=1}^n\log(1+\displaystyle\frac{k}{n^2})    (n=1, 2, 3, ・・・)$

 によって定めるとき,$\displaystyle\lim_{n \to \infty}b_n$を求めよ.

 はさみうちの定理(原理)の良い練習になるのではないだろうか.解けない極値→はさみうちの利用という思考は必要不可欠である.ただ、解けない極値かどうかを判断できる計算の練習も欠かせない.

  地方国立大学の問題の整い方は尊敬に値する.また、同志社大学も私立大学でありながら,綺麗で良質な問題が多いイメージである.

【解答】

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